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Treatment Philosophy and Policy

治療理念と方針

治療説明会動画

※更新※
2:19~エンブリオグルーにつきましては、
2025年12月現在11,000円(税込)コストを頂戴しております。

治療理念

最短で結果を出すことが使命
高額な治療費と心身の負担を伴う不妊治療において、私たち医療者が最優先すべきは「いかに早く結果を出すか」だと考えています。可能な限り、1回の移植で卒業してもらうことを目指し、すべてのプロセスに全力で取り組んでいます。
こだわり抜いた医療の積み重ね
刺激・採卵・受精・培養といったすべての工程にこだわり、良好な胚盤胞を丁寧に育て、それを専門医が最適なタイミング・位置に移植する。それによって、苦痛や不安よりも「良い思い出」として治療を終えていただけるよう努めています。
痛みに寄り添い、心に寄り添う
医療の前提は「快適さ」です。「痛みは我慢して当然」ではなく、できる限り痛みを少なくする努力を全員で重ねています。どうしても痛みが避けられない場面では、看護師が複数名付き添い、寄り添いながら処置を行います。
また、気持ちを落ち着けられる個室の用意や、結果が出ないときのサポート体制も整えています。

目指している治療

一人ひとりに合わせた完全オーダーメイド治療
同じ「〇〇法」であっても、薬剤の種類・量・タイミングまで細かく調整します。当院では患者様ごとに検査結果や過去の治療経過を踏まえて、毎回細やかにカスタマイズしています。
経過に応じて柔軟に変更する姿勢
薬剤だけでなく、採卵設定・受精方法・培養環境も、その都度見直しながら進めます。当院の“ベスト”の治療がすべての方に当てはまるとは限らない。その理解を持ち、常に改善し続ける姿勢を大切にしています。
治療の主役は患者様
治療法を医師が一方的に押しつけるのではなく、患者様の思い・価値観に耳を傾けた上で、専門家としての提案を行います。最終的な選択権はご夫婦にあり、私たちはそれを支える存在であるべきだと考えています。

院内の雰囲気

心がほぐれる空間づくり
不妊治療にはストレスがつきものだからこそ、**「病院らしくない空間」**を目指しています。院内にはハワイアンBGMが流れ、ハワイの画家ヘザーブラウンの絵を飾り、採卵後には紅茶とハワイ直送のクッキーを提供しています。
時間を有効に使える環境づくり
丁寧な診療には時間がかかるため、待ち時間も快適に過ごせるようWi-Fi・電源・デスク・自販機を完備。仕事や読書など、自由にお過ごしいただける環境を整えています。
卒業の瞬間まで心を込めて
卒業の際には鶴岡八幡宮の安産お守りをお渡しし、希望される方には院長との記念撮影も行います。患者様からのアンケートは全スタッフで共有し、院内に掲示。患者様の声を原動力に、より良い治療環境づくりを続けています。

あえて「やらない医療」

不妊治療は、技術の進歩とともに選択肢が増え続けています。体外受精、顕微授精、胚培養技術、各種検査。
一見すると「できることが多い=良い医療」に見えるかもしれません。
しかし実際には、「やらなくてよいことを見極めること」こそが、質の高い医療に直結します。

当院では、あえて「やらない医療」を大切にしています。それは、患者さんの身体的・精神的・経済的負担を最小限にしながら、最良の結果を目指すためです。

不要なICSI(顕微授精)は行わない

顕微授精(ICSI)は非常に有用な技術ですが、すべての症例に必要なわけではありません。

精子の状態が保たれている場合、本来は体外受精(ふりかけ法)で自然に受精する力を持っています。それにもかかわらず、最初からICSIを選択してしまうと、本来の受精能力の評価ができない、卵子への侵襲が加わる、不要なコストがかかる、といったデメリットが生じます。

当院では、「本当に必要な場合にのみICSIを行う」という原則を徹底しています。まずは自然に近い形での受精を試み、その結果を踏まえて次の一手を考える。この積み重ねが、最終的な成功率を高めると考えています。

私はハワイ大学に留学していた際、ICSIがいかに非生理的な手技であり、卵子に対して多くの侵襲を伴うかについて研究してきました。ICSIは非常に有用な技術である一方で、本来の受精の仕組みとは大きく異なる方法です。だからこそ、当院ではICSIを安易に行うのではなく、適応を慎重に見極めています。

そして一方で、ICSIが必要と判断した場合には、最大限の配慮をもって行うことを徹底しています。当院では12年以上前から全症例にpiezo ICSIを導入し、さらにIMSIも併用しながら、卵子へのダメージを最小限に抑える工夫を重ねてきました。

ICSIを行うかどうかだけでなく、「どのように行うか」まで含めて最適化することが重要だと考えています。生殖医療において最も大切なのは、技術に頼りすぎることではなく、本来備わっている自然の力をいかに引き出し、活かすかです。


不必要な延長培養は行わない

近年、「胚盤胞まで育てること」が重視される傾向があります。確かに、選別された良好な胚盤胞は高い妊娠率を持ちます。しかし、すべての胚が胚盤胞まで到達するわけではありません。

特に胚の数が少ない場合、無理に延長培養を行うことで「本来は移植できた可能性のある胚」を失ってしまうことがあります。また、胚が発育停止する理由は、単純に染色体異常だけではありません。

培養環境が合わない(合わせきれない)ために発育できない胚も少なくありません。

私はハワイ大学での研究生活の中で、恩師である柳町先生から「現在の培養環境は、本来は淘汰されるべき胚も育ててしまう可能性がある。一方で子宮は、最適な胚を選び育てる力を持っている」という事を繰り返し教えられてきました。

つまり、培養室で得られる結果がすべてではないということです。


当院では、培養環境について最大限の整備を行い、高いレベルでの培養に強い自信を持っています。しかし同時に、その結果を過信することなく、常に謙虚に向き合うことを大切にしています。培養室の力と、子宮という本来の環境の力。それぞれの特性を理解し、適切に使い分けていくことこそが重要です。

当院では、胚の数、年齢、これまでの治療経過、培養結果を総合的に評価し、「延長培養が本当に有利かどうか」を個別に判断しています。「胚盤胞まで育てること」が目的ではありません。

最も妊娠につながる選択をすることが目的です。

意味の薄い検査は行わない

不妊治療の分野には、さまざまな追加検査が存在します。しかし、そのすべてに明確なエビデンスがあるわけではありません。

中には、結果が治療方針に影響しない、解釈が難しく臨床的判断に結びつかない、過剰な不安を招くだけといった検査も存在します。当院では、「その検査結果が本当に治療を変えるのか?」を常に問いながら最新のエビデンスを基に判断しています。特に自費や先進医療にその様な面が多々あります。

必要な検査はしっかり行う。しかし、意味の薄い検査はあえて行わない。それが、患者さんにとって最も誠実な医療だと考えています。

生殖医療においては、何かを追加することよりも、あえてやらないと決める方が難しい場面が多くあります。何かした方が安心ではないか、やらなかったことで後悔しないか、そうした不安に正面から向き合いながら、それでも最適な選択をする。そこに医師の経験と責任があります。不要なことを不要と言うことこそがやるべきことだと考えています。


最後に

当院が目指しているのは、「過不足のない医療」です。必要なことは確実に行う。不要なことは行わない。その積み重ねによって、患者さんが「ここで治療を受けてよかった」と思える医療を提供していきたいと考えています。そのために、当院では一人ひとりに合わせた治療を丁寧に考えていきます。

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