卵子凍結はいくらかかる?費用を抑える助成金の活用方法もチェック
卵子凍結を検討している方の中には、「費用はいくらかかるの?」「保管料は別に必要?」と気になる方も多いのではないでしょうか。卵子凍結は自由診療のため、クリニックごとに費用の設定が異なります。
この記事では、卵子凍結にかかる費用の目安や、費用を抑える方法、比較するときのポイントを解説しています。将来の妊娠に備えて卵子凍結を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
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卵子凍結の費用は30〜90万円
卵子凍結は自費診療のため、費用は医療機関によって異なります。一般的には、以下のような項目に対して費用が発生します。
診察
血液検査
超音波検査
排卵誘発剤
局所麻酔
採卵
卵子凍結
凍結卵子保管料
項目ごとに料金が設定されている場合もあれば、基本的な項目がまとめてパッケージになっている場合もあり、料金設定は医療機関によりさまざまです。当院では、下記のようなプランを用意しています。
治療内容 | 費用(税込) |
1年保管パック | 330,000円 |
5年保管パック | 550,000円 |
10年保管パック | 880,000円 |
パックプランには、採卵や局所麻酔、薬剤、凍結、保管料等の基本的な項目は全て含まれています。静脈麻酔を希望する場合のみ、別途55,000円がかかります。料金の大幅な変動が基本的になく、全体の費用感を把握しやすいのがパックプランのメリットです。
卵子凍結の費用を抑える2つの方法
卵子凍結の費用はすべて自己負担で、総額では数十万円に達するケースも少なくありません。ただし、工夫次第で経済的な負担を軽減できる場合もあります。卵子凍結の費用を抑える2つの方法を見ていきましょう。
助成金を活用する
自治体によっては、卵子凍結に対して助成金制度を設けているところがあります。
たとえば東京都では、将来的な妊娠を希望する18歳〜39歳の女性を対象に、採卵・凍結・保管にかかる費用の一部を助成しています。助成金の上限額や申請条件、対象となる医療機関は自治体ごとに異なるため、住んでいる地域の制度を確認しておくことが大切です。
助成金制度を活用することで、初期費用の負担を抑えながら卵子凍結を始められます。自分が助成金の対象者に該当するかどうかは、事前に医療機関や自治体の公式サイトで詳細を確認しておきましょう。
出典:東京都福祉保健局「社会的適応による卵子凍結に係る費用助成事業(概要)」
https://www.fukushi.metro.tokyo.lg.jp/kodomo/shussan/ranshitouketsu/touketsu/gaiyou
複数のクリニックで費用を比較する
卵子凍結は自由診療のため、費用は各医療機関が自由に設定可能です。医療機関ごとの金額差は、採卵方法や使用する薬剤、凍結技術、保管期間、オプション内容などによって生じます。
初診料や採卵費用に加えて、凍結後の保管料や更新費用が別途かかるケースもあるため、見積もりを取って全体の費用を比較することが重要です。複数のクリニックで料金体系を確認し、自分の希望やライフプランに合った医療機関を選びましょう。
卵子凍結の費用を比較する際のポイント
クリニックごとの費用を比較する際に見るべきポイントは以下の3つです。
費用の総額
費用の内訳
治療内容
それぞれの項目について詳しく見ていきましょう。
費用の総額
卵子凍結には、採卵や凍結の費用だけでなく、初診料や検査費用、薬剤費、保管料など、複数の費用が発生します。卵子を凍結するまでの費用とその後の保管費用がいくらになるかを確認しておきましょう。総額を把握することで、後から予想外の費用が発生するリスクを減らせます。
費用の内訳
医療機関によっては「パッケージプラン」や「セット料金」を設けている場合があります。パッケージプランやセット料金の場合は、料金に含まれる項目や保管できる卵子の個数などを確認しましょう。麻酔代や追加採卵、保管更新料などの料金はオプション料金として別途かかる場合もあるため、内訳を具体的に把握しておくことが重要です。
治療内容
一口に卵子凍結といっても、使用する排卵誘発剤の種類や採卵までのスケジュールなどは医療機関によって異なります。治療内容が異なれば、かかる費用や通院回数、身体への負担も変わるため、事前に説明を受けて納得したうえで選択することが大切です。費用面だけでなく、治療方針やサポート体制もあわせて確認しておきましょう。
卵子凍結を行う3つのメリット
卵子凍結を行う大きなメリットは以下の3つです。
若い卵子を長期保管できる
将来的な妊娠の可能性を高められる
万が一の病気に備えられる
それぞれのメリットについて、詳しく解説します。
若い卵子を長期保管できる
卵子は年齢とともに数が減少するだけでなく、質も低下してしまいます。若いうちに卵子を凍結保存しておくことで、良好な状態の卵子を将来に残しておくことが可能です。質の高い卵子を凍結保存しておくことで、加齢に伴う卵子の質低下や、染色体異常などのリスクを抑えられる可能性があります。
将来的な妊娠の可能性を高められる
若い年齢で凍結した卵子は、質が良好であるため受精や着床の可能性が高い傾向です。年齢を重ねてから妊娠を希望する場合でも、妊娠の可能性を高めることが期待できます。卵子凍結をしておくことで、将来のライフプランに合わせて妊娠のタイミングを選びやすくなるでしょう。
万が一の病気に備えられる
がんなどの治療によって卵巣機能が低下する可能性がある場合、治療を始める前に卵子凍結を行うことで、将来妊娠できる可能性を残せます。婦人科疾患などで卵巣や卵管の手術が必要になった際も、健康な卵子を事前に保管しておくことで、将来の妊娠に備えられます。
卵子凍結を行う3つのデメリット
卵子凍結はメリットだけではなく、デメリットもある点を理解しておきましょう。
身体に負担がかかる
経済的な負担が大きい
確実に妊娠する保証はない
それぞれのデメリットについて解説します。
身体に負担がかかる
卵子凍結を行う際には、身体に負担がかかります。たとえば、事前検査での採血や排卵誘発剤の自己注射、採卵など、身体に針を刺す処置が必要です。痛みを伴うだけでなく、出血や感染などのリスクもあります。また、稀なケースではありますが、排卵誘発剤の影響で卵巣が腫れる「卵巣過剰刺激症候群(OHSS)」を発症することもあります。
経済的な負担が大きい
卵子凍結は自由診療(自費診療)で行われるため、費用はすべて自己負担です。採卵や凍結、保管にかかる費用は1回あたりおおよそ30万円からが目安であり、凍結後の保管料や更新料も別途発生する場合があります。
経済的な負担を軽減するためには、自治体が用意している助成金制度の有無を確認したり、複数のクリニックで費用を比較したりすることが大切です。
確実に妊娠する保証はない
卵子凍結は将来的に妊娠する可能性を高める方法の一つですが、確実な妊娠が保証されるわけではありません。凍結や融解の過程で卵子にダメージが加わることもあり、すべての卵子が受精・着床するとは限りません。母体の年齢や健康状態、子宮の環境なども妊娠の成立に影響を及ぼします。お金と時間をかけても、妊娠できない可能性があることは理解しておきましょう。
卵子凍結に関するよくある質問
卵子凍結について、多くの方から寄せられる質問にお答えします。
Q1:凍結した卵子の保管費用はいくらですか?
卵子の保管費用は、クリニックによって異なります。当院では、卵子凍結に必要な費用をすべてまとめたパッケージプランをご用意しております。パッケージプランの料金は、1年パックで33万円、5年パックで55万円です。保管期間が長いプランほど、1年あたりの費用負担を抑えられます。
Q2:凍結した卵子はどれくらいの期間保管できますか?
日本生殖医学会のガイドラインでは「凍結した卵子の使用は満45歳未満が推奨」とされています。凍結卵子の保管期間も、45歳を迎える前までが目安です。ただし、実際の保管期限は医療機関によって異なり、当院での凍結卵子の預かりと使用は、患者さまの健康状態や医師の判断をふまえ、安全性を最優先した上で、満48歳までを上限としています。医師による個別のカウンセリングのもと、リスクや妊娠の可能性について十分に説明を行いながら対応いたします。
出典:日本生殖医学会「社会的適応による未受精卵子あるいは卵巣組織の凍結・保存のガイドライン」(2013)
http://www.jsrm.or.jp/guideline-statem/guideline_2013_02.pdf
Q3:卵子はいくつ凍結させておいたら安心ですか?
必要な卵子の数は、年齢や卵巣の状態、将来的に希望する子どもの人数などによって異なります。女性の年齢と希望する子どもの人数ごとに必要な卵子の目安個数を表にまとめたので、参考にしてください。
年齢 | 1人産むために必要な個数 | 2人産むために必要な個数 |
18〜26歳 | 4個 | 8個 |
27〜29歳 | 5個 | 10個 |
30〜32歳 | 6個 | 12個 |
33〜35歳 | 7個 | 14個 |
36〜38歳 | 8個 | 16個 |
39〜40歳 | 10個 | 20個 |
41〜42歳 | 12個 | 24個 |
※表の個数はあくまで推定値です。妊娠を保証するものではありません。
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卵子凍結にかかる費用は、治療内容や保管期間などによって異なります。両角レディースクリニックでは、明確な料金体系と安心のサポート体制で、患者さま一人ひとりに最適なプランを提案しています。料金やプランの詳細を知りたい方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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